バブル後高値連日更新の日経平均とトピックス 

バブル後高値連日更新の日経平均とトピックス 

本日日経平均は一時前日比マイナスとなる場面もあったが結局引けでは29505円93銭と117円43銭高で終了し、これにより2月に入り1800円以上の上昇となった。指標面で見ると騰落レシオ(25日)が過熱しているとされる目途の120をやっと超え、124.12になってきた。ここ数ヶ月の間日経が大幅上昇しているにも関わらず、騰落レシオは100前後で推移し120という過熱していると想定されるところ迄は不思議ときていなかった。先日までは半導体関連中心のいわゆるグロース株と言われるところの株価は順調に上昇していたが、景気敏感株と言われる、空運、サービス業、銀行株等のバリュ-株は反対に下落している株も多く、揃って上昇するような状況ではなかった。ところがここにきてようやく負け組と言われるバリュー株も業績が下方修正になっても悪材料出尽くしと評価されるような銘柄も見られ、コロナ後を先取りする動きもあり、遅ればせながら動意づいてきたというのが最近の動きでです。
日本の市場についていえば日経平均は比較的順調なのに、東証株価指数のトピックスの値上がりが悪く、そのあたりが日経平均が今一つ冴えない上値を抜けない要因と指摘される向きもあった。ここにきてトピックスもバブル後の高値を抜いたという意味は中長期でみると非常に大きいと個人的には考えます。
ただ今月に入ってアメリカの経済対策の進展という追い風はあったものの、ソニーやソフトバンク等の予想を上回る決算発表が日本株上昇の推進力になったということを考えると、主力企業では10日のトヨタでほぼ決算発表は終わりになります。常識的に考えると、今後更なる上値を追うためには、何か新しい材料がないと早期の3万円抜けは難しいようには思います。1月20日の日経によれば家計の現預金は平時より25兆円ほどの過剰貯蓄状態になっているとのことでコロナが落ち着けば控えなければいけなかった旅行、外食等の消費活動がいっせいに起こりうるという見方もありますので今後のコロナの感染状況、緊急事態宣言の解除の動向等注目です。先週末緊急事態宣言が発令されているにも関わらず、東京の表参道、渋谷、観光地では鎌倉、箱根等多くの観光客の人出が報道されていましたが、これらからもわかるように、コロナ下において多くの人達がストレスがたまり、外出したいというマグマが溜まっていることがわかります。
とりあえず今週12日はSQがありますがSQ値が朝決定したあとの動きに注目しています。最後に騰落レシオが120を超えると普通は過熱しているとみなされると書きましたが、本当に相場が強い時は130とか140前後にレシオが上昇しても1ヶ月前後そのような状態が続くことだってあります。目先的には過熱感がでていますが、日経平均でみるとここから上は約30年以上売買されてない価格帯です(戻り売りがほとんどない真空地帯ともみられる)。そのあたりも相場を見るうえで考えておく必要はあるでしょう。


*この記事は筆者の見方を書いたものであり、結果をお約束するものではありません。